外資系に向く人・向かない人(PR記事が含まれています)。
最初に外資系に向く人と向かない人がいるのでしょうか、というお話をします。また、いるとすれば、いったいどんな人が外資系に向き、どんな人が外資系に向かないのでしょうか。
よく外資系は生き馬の目を抜くような厳しい世界だと言われます。でも、このような表現をする人たちは、実際に外資系で働いたこともなく、ただ、 世間の噂を真に受けて言っているだけだと思います。外資系の社員すべてが、そのような環境で働いているわけではありません。
厳しい環境に身を置いて、毎日、仕事をしている人もいれば、それほどギンギンに仕事をしないで優雅に仕事をしている人たちもいます。外資系で働いている人がすべて身を削るような環境に身を置いているわけではありません。どちらの道を歩くかはあなた次第。僕はどちらかというとそれほど出世欲に燃えて仕事はしていませんでしたが、そこそこ昇進し楽しい毎日を過ごしました。
ただし、トップとその周辺はとても厳しい環境です。でも、それって日本企業も同じじゃないでしょうか。
ということで、どんな人が外資系に向いているか、どんな人が外資系に向かないか、考えてみました。
自分がやりたいことがわかっている人
外資系に向く人が持っている資質として、まず、重要なのが自分のやりたいことがわかっていることです。自分はこの会社で何をやりたくて応募したのか、そして、そのためにどのようなキャリアを積んできたのかがわかっていないと、そもそも採用の段階で落とされてしまいます。要するに、専門分野を持っている人が求められています。
ただ漠然とこの会社に入りたいという人は受け付けてくれません。よく、英語が使いたくて外資系で働きたいという人がいます。これなどまったくの本末転倒です。当たり前ですが、外資系は英語の勉強の場ではありません。仕事の場です。でも実際には英語好きの社員があちこちにいて、仕事より英語の上達に精を出す人もいました。 でも、そんな人はいつか、どこかに消え去って行きました。
一方、外資系は自由な雰囲気で自主性が重んじられます。自由に自分の能力だけで世界が広がっていきます。自分の責任で生きていく。ただし、自由と言っても上からも下からも常に見られている環境にあることは否めません。
外資系に向く人は自助努力ができる人
もちろん外資系でもさまざまなトレーニングプログラムで社員の能力を高めようとします。でも、上司によりますが、一般的に外資系の上司は手とり足捕りで部下を育てようとはしません。 仕事で必要な能力は、自分で身に着けていく。それが基本です。もちろん、仕事上での最低限の指導はやってくれますが、必要な能力は自分で身につけていく。言い換えれば、チャレンジ精神の強い人は外資系向きです。指示待ち人間やチャレンジ精神がない人は外資系は避けた方が賢明です。
僕の場合は、若いころの上司がとても面倒見が良い人で、こと細かく指導していただきました。外部のセミナーなども受けさせてもらい、 20代で会社で生き抜く能力を身につけることができました。外資系にもこんな上司がいます。 驚くことに、英文の添削もやってもらいました。おかげである英文レポートに対してわざわざ筆頭副社長からお褒めのメールが来たほどです。
グチなど言わない人が外資系には向いている
サラリーマンと言えば上司の悪口、部下の悪口、会社の悪口などグチをこぼしながら仕事帰りに一杯やるという構図が目に浮かびます。 でも、振り返ってみれば、25年間の外資系生活で、他の社員の悪口などあまり聞いたことがありません。また、仕事の愚痴などもあまり聞いたことがありません。知らないところで言っている人はいたのかも知れませんが。
おそらく、外資系では社員の仕事の役割分担がはっきりしていて、極端なことを言えば、自分の役割をこなしてさえいれば、他のことはあまり関係ない。聞こえは悪いですが、仕事上では自分は自分、他人は他人といった雰囲気があります。よって、ちっとしたことで、愚痴などこぼす人は嫌われます。要するに、外資系は失敗しても寝たら忘れるような性格の人向きです。
自己責任で行動できる人が外資系向き
よく言われるのは、日本人は外国人に比べて子供っぽく、そして、日本人は群れで行動したがるということ。 日系企業が「赤信号、みんなでわたれば怖くない」なら、外資系は「赤信号、自分の責任でわたりなさい」というところです。
これも少し極端な感想かもしれませんが、日頃、僕が感じていたことは、外資系の社員って、みんななんか一匹狼的だなあ、ということです。 それを冷たいと考えるか、大人の社会と考えるか。僕自身はこのような人間関係はとても気楽でした。何事も自分で判断し、必要なら一人ででも行動する。群れようと思っても、周りはあんまり相手にしてくれません。文字通り大人の社会です。
外資系では自分の身は自分で守る
最近は”リストラ”は外資系だけのもではなくなりました。日本企業もリストラをするこの頃です。ただ、外資系では自分の身は自分で守る意識が日本企業以上に必要だと思います。いつなんどきどんなお沙汰があろうとも、臨機応変に身の振り方を考えることができる身軽さが必要です。もちろん安定した外資系で手堅く働くことは可能です。ボクなど何の不安もなく外資系でのサラリーマン生活を満喫しましたが、会社によっていきなりリストラすることもあります。そんなときのための心構えも必要です。
会社は誰のもの?
外資系の中を貫く確かな考えをお話します。
まず、二つの質問をします。
(1)会社は誰のもの?
(2)会社は何のために存在するのか?
(1)の答えは:株主のもの
(2)の答えは:To make money。
すべての外資系がこのような考えではありませんが、おおむね外資系はこの二つを基本に動いています。そのために会社のトップは大株主にはものすごく気を使います。 おそらく大株主は企業トップの生殺与奪の権利を持っているからかもしれません。また、「会社はお金を稼ぐために存在している」と社員に再三確認する幹部もいます。
この二つに嫌悪感を抱くようでしたら、あなたは外資系へ行かない方が賢明です。
もう一つ付け加えておきますが、それは
日本企業でもおとなしく遠慮がちな性格ではやって行けないと思いますが、外資系ではそのような性格ではよりきついかもしれません。なにしろ西洋社会は自己主張の世界ですから。そのような社会の中では気が弱い性格の人間は埋没してしまいます。
ボクが働いていた会社におとなしい性格のアメリカ人社員がいました。幹部ではありません。彼はプレゼンテーションなどがものすごく苦手で、返答に困るとすぐに顔を真っ赤にして言葉を詰まらせました。
そんな彼にアメリカへ戻るという話が来ました。が、彼は断りました。その後もずっと日本に居続けました。おそらく、彼のような性格ではアメリカに比べてよほど日本のほうが住み心地が良かったからかもしれません。
ちなみに、東洋人の中で最も自己主張が強いのは中国人だと思いますが、中国人は西洋社会でも生き生きと活躍しています。国際社会ではどちらかというと日本人は中国人に押され気味です。はっきり物を言えない人は、外資系では日系企業以上にきついと思います。
余談ですが、あなたはAmazonに何か問い合わせをしたことがありますか?Amazon社員の何%が外人か知りませんが、問い合わせに対して返事をくれるのはたいてい中国人名です。日本語が少しおかしかったりします。日本人よ頑張れ!